ワークフローは単純です。ただ原稿を用意してソフトウェアを実行するだけです。
あとは好きなだけ原稿を編集してPDFを作り直せばよいのです。結果に満足したら、不要なファイルを片付けましょう。以降のセクションで具体的な操作方法を説明します。
Workbookが受け付ける原稿形式は、XHTMLによく似ています。技術的にはXHTML+MathMLのサブセットで、classやidやtitleやその他の属性で意味を補ったものです(いわゆるmicroformatsの一種)。
注意事項:
原稿は例えばこのようになります:
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.1 plus MathML 2.0//EN" "http://www.w3.org/TR/MathML2/dtd/xhtml-math11-f.dtd"> <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml"> <head> <meta http-equiv="Content-type" content="application/xhtml+xml;"/> <meta name="author" content="John Doe"/> <meta name="date" content="2038-02-31"/> <title>Title</title> </head> <body> ... </body> </html>
記法の詳細は記法のセクションを参照してください。
現時点での標準のUIはコマンドラインインタフェースです。
原稿ファイルがfoo.xhtml
だとしたら、workbook build foo.pdfとタイプすればPDFが生成されます。
配布物に含まれるテストデータで試せます。
% cp /usr/share/doc/workbook ./ % cd workbook % ls test/testdata.xhtml test/testdata.xhtml % workbook build test/testdata.pdf ... % ls test/testdata.pdf test/testdata.pdf %
不要な中間ファイルを削除するには、workbook clean booknameとタイプします。
% workbook clean test/testdata
PDFを含め、生成されたファイルをすべて削除するには、workbook distclean booknameとタイプします。
% workbook distclean test/testdata
HTMLファイルとそれに付随する画像などをインポートするには、workbook import filenameとタイプします。
% workbook import foo.html
ただしルールに沿って書かれたきれいなHTMLファイルしかインポートできません。この機能は非常に限定的なものです。
langs
オプションを使うと、特定のxml:lang
属性を持った要素(およびxml:lang
属性を持たない要素)だけを出力できます。
% workbook --langs="en" build test/testdata.pdf % workbook --langs="all" build test/testdata.pdf
原稿に不正なxml:lang
値があると意図しない結果になるのでご注意ください。
ユーザ設定ファイルを書き換えればプロジェクトごとの設定を変えられます(まだ実験的な機能です)。
% workbook initproject . % cp .book/html2latex.xsl.example .book/html2latex.xsl % $EDITOR .book/html2latex.xsl
Q. 原稿を変換してくれません。
A. 原稿がvalidなXHTMLかどうか、バリデータを使って確認してみてください。
A. 中間ファイルを作るとトラブルシュートに役立ちます。
% workbook build test/testdata.tex
Q. 機能Xはサポートされていますか?
A.
workbook --help
とタイプしてヘルプメッセージを読んでみてください。
A. すみません、まだです。手を貸していただければ早く実現できるかもしれません。